「助けなくて良かったのよね?」
「ああ・・・・・・すまない」
「礼なんか言ったらビンタするわよ」
「・・・・・・」
礼の一つも言いたくなる。
カオルはこんな時でもいつもの態度を崩さない。
だから、自分も取り乱さずにいられる。
「復讐するつもり?」
「しない。ジジィはそれを望まなかった」
「そう」
「・・・・・・助けようと思えば助けられたんだ」
「そうね。私にもできた」
けど助けなかった。それがあの人の意思。
自分に尻拭いなどさせたくなかったのだろう。
「それでも、アイツの意思なんて無視して助ければよかった」
「そうね。私もそう思う」
「・・・・・・ありがとう」
「・・・・・・・・・」
パシン と、こ気味良い音を立てて叩かれた。
―――三代目火影が、死んだ。
+ + + +
(・・・・・・やっぱり出てきたか)
現在、中忍試験の真っ最中。
ペーパーテストを余裕で合格し、キバともあくまで下忍として戦って勝った。
そして死の森での試験では―――
『・・・ねぇナルトくん、私のものになってvv』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・とかなんとかほざいた爬虫類を適当に蹴散らし、無事終えた。
ネジとの戦いにも一部九尾のチャクラを解放して勝った。
―――そして今、ナルトの目の前には大蛇丸と戦う三代目火影の姿がある。
(あの時殺しておけば良かったかな・・・・・・)
今だって、この程度の結界は壊して大蛇丸を殺すことはできる。
けれど・・・・・・三代目はこの件は自分で片をつけたいと言っていた。
(カオルも・・・どこかで見てるんだろうな)
彼女は助けないだろう。ナルトが助けようとしない限り。
いつだって余計なことをせず、ナルトが動きやすいよう配慮してくれる。
ありがたいことだが、いっそ三代目を助けてくれないだろうかと勝手に思ったりもした。
(・・・・・・あ)
進展があったもよう。
大蛇丸の腕が・・・・・・三代目火影が・・・・・・・・・・・・
(ジジィ・・・・・・ばいばい)
―――そして、プロフェッサーこと三代目火影は死んだ。
+ + + +
驚くほど、心の中は静かだった。
幼い頃、自分を守ってくれた三代目。
イタチを除いて唯一信頼できる存在だった。
(今は・・・カオルがいる。でもコイツはちょっと「位置」が違うよな・・・・・・)
彼女を見やる。
何も映してはいない金色の瞳。
それほど三代目と親しいわけじゃなかったから、
もしかしたら何の感情も抱いていないのかもしれない。
二人とも、葬儀には欠席した。
あの里人たちと共に弔うなんて考えられなかったから。
(俺はまた・・・壊れていくのか・・・)
自覚する。
三代目を失ったことによって開いた穴を。
カオルは崩壊していく自分を止めたりはしないから。
(助けを求めればきっと止めてくれるだろうけど・・・)
けど、助けはいらない。
自分が「助けて」と言えるのはイタチだけだから。
(イタチ・・・ジジィが死んだよ・・・・・・もう知ってるか?)
限界はいつくるのだろう。
あとどれくらい時間があるのだろう。
(このままだと俺・・・カカシに呑み込まれちまうぜ?)
それは甘美な誘惑。
いっそあの男と共に生きるのも悪くない。
けれど―――・・・
「―――カオル」
「何? ナルト君」
「俺がこの先どうなっても・・・・・・お前だけは、そのままでいてほしい」
「・・・・・・ええ」
「お前まで変わってしまったら、俺も多分変わってしまうから」
「そうね」
「変わりたくない。イタチを好きでいたい。まだカカシの手に堕ちるわけにはいかない」
「・・・・・・・・・うん」
「だけど俺は、次にイタチが来ても着いて行ったりしない」
「何故?」
「俺は・・・・・・ジジィが愛したこの里を守りたいから」
「・・・・・・」
「カオル・・・・・・」
「二人だけで、ジジィを弔おう」
「―――わかった」
そしてナルトは覚悟する。
この先何があろうと、この里を守り抜く。何があろうと生き抜く。
そのためなら、カカシの憎しみすらも利用してやろう。
自分が存在し続ける限り、あの男は死なないだろう。死ねないだろう。
そして戦ってもらうのだ―――里を守るために。
「ジジィ、安心しろ・・・・・・俺は死なない」
これで随分、自分の寿命が延びたような気がした。
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・・・ワケわかんない話になっちゃった;;
あぁ、コミックがほしいよ〜〜!!!!!!><
背景は時計=寿命・限界までの時間・・・ってことで。(爆)
段々厳しくなってきたなぁ・・・。( ̄▽ ̄)
ついでに言えば、本誌に沿って進むのはこの章だけです。
サスケ君の里抜けなんてやりません。(死)
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