「あ〜、なんか今日は特別講師がくるらしいぞ〜」

7班・8班・10班の合同任務で。
例によって1時間も遅れてきた7班の担当上忍が言ったのはこの言葉だった。

「「「特別講師〜〜??」」」
「んだよカカシ、聞いてねぇぞ」
「なんなのよ特別講師って?」

数人の下忍たちの声がハモり、熊のような10班の担当上忍が訝り、
美しい8班の担当上忍がカカシに問う。

「俺もよくわかんないんだけどさ、今日の合同任務は無しで、
 そのかわりに特別講師が来て修行つけてくれるんだって」
「なんじゃそら・・・・・・」
「どうせならとびっきりの美人に来てほしいよね〜。
 ま、誰であろうとナルトにはかなわないけどさvvv」

(・・・・・・とびっきりの美人だけどな)

表面上は周りに合わせつつ、ナルトは内心で一人ごちた。
皆「どんな人なのか」という話題で持ちきりだが、正体を知っているので驚かない。

(アイツに限ってヘマはしねーだろうけど・・・最近頭痛が絶えない・・・・・・)

ハァ、と急速に頻度が増えつつある溜息をついた。


+  +  +  +


「初めまして、カオル=クルビュートです。カオルと呼んでもらって結構ですよv」
「「「・・・・・・・・・」」」

(お前も充分狐だっつーの・・・・・・)

鮮やかな血色の長髪を靡かせて、やってきたのは無論ナルトの厄介な居候。
第一声から半分本気の営業スマイルが微妙に怖い。いや結構怖い。
完璧なその美しさにナルト以外の全員が硬直した。

(―――と、ヤバいヤバい。ちゃんと演技しないとな)

「あっれ〜!?カオルじゃん! 特別講師ってお前のことだったの!?」
「久しぶりね、ナルト君」
「「「・・・・・・え?」」」

無駄に元気のいい声とともに、血色の女に盛大に抱きつくナルト。
火影と話し合ったところ、カオルのポジションは・・・・・・

『ナルトが小さいころ会ったことのある異国の女戦士(?)』

・・・・・・に、決定したのだ。
面識があれば互いにフォローもしやすい。

「ナ、ナルト!?ちょっと離れなよ!! この人とどういう関係〜!??」
「ナルト、この女の人と知り合いなの!? 誰!? 誰!!??」
「ナルト・・・・・・この女はいったい!?」
「「「ナルト(君)・・・!?」」」

上から日頃ナルトに激しく言寄る担当上忍、同じ班の桃色と黒髪の下忍達。
そして見事にハモるその他八人。
普段動揺というモノを全く見せないシノまでもが叫んでいる。

「ん〜、俺ってば小さいころカオルに会ったことあるんだってば!!」
「私は異国の者ですが、大使として隠密にこの国へ来たことがあるんですよ。
 その時に火影邸にいたナルト君と出会ったんです・・・可愛かったわv」

と、ナルトはカオルに軽く抱き上げられた。

「「「・・・・・・」」」

その時の皆の心境↓

男(こ・・・この女、(勝てる気しないけど)敵決定!!)
女(すごい綺麗な人・・・美容の秘訣を教えてもらわないと!)

・・・だったらしい。
今のカオルは“香り”を抑えているので多くの敵を作ってしまった。
が、彼女はそんなことを気にするようなヤワな性格ではない。

「えーと・・・とりあえず皆さんの顔とお名前は火影様から聞いています。
 早速修行を始めさせて頂いてもよろしいかしら、はたけカカシさん??」
「え!? あ・・・どーぞ」

いつにも増してボケッとしていたカカシが慌てて返事を返す。
カオルの言葉に少し棘があったのは気のせいだと思いたかった。

(カカシの悪口めちゃめちゃ言っちまったからな・・・俺)

一波乱ありそうだ、と またしても溜息をつくナルトであった。


+  +  +  +


「ナ〜ル〜ト〜〜〜vvv こっちおいでよ〜vv ―――ぅごふっ!!」

本日何度目かのくぐもった悲鳴が響く。
悲鳴をあげた人物の名は言うまでも無く、悲鳴の原因を作った人物は・・・・・・

「あらごめんなさいカカシさん、貴方があまりにカッコいいのでついぶつかっちゃってv」
「・・・・・・い、いやぁ、いいんですよカオルさん」

鳩尾に肘鉄をくらい真っ青な顔のはたけカカシ。
その時の皆の心境↓

(((・・・・・・平和だ・・・カオル(さん)万歳!!)))

先ほど「こいつは敵だ」と思っていた者たちまでもが揃いに揃って。
カカシも何やら不穏なオーラをカオルから感じ、あまり反抗できないらしい。
中でも一番喜んでいるのはもちろんナルトだ。

(嗚呼・・・カオル連れてきて良かった! 任務の時はいつも来てもらうか・・・?)

「カオルさ〜ん!! すっごい綺麗な肌と髪ですよね!! お手入れはどうしてるんですか!?」
「そうそう!! すっごく気になる〜!」

と、サクラ&いの。そして付き添いにヒナタと紅までも。

「カオル・・・さん、組み手見てくれないか・・・?」
「俺も俺も!!」
「・・・・・・ぜひ」

と、サスケにキバにシノ。
面倒くさげなシカマルとチョウジも傍にいる。
カカシはナルトスキーにとって、最大の敵にして抹殺すべき細菌のような存在だ。(言いすぎ)
そのカカシをカオルはことごとく邪魔し、なおかつそれほどナルトにちょっかいをかけたりしない。

「手入れは・・・あまりしていないわね。むしろ余計なものを使うと荒れちゃうのよ、私の肌。
 ああサスケ君、もう少し上体をそらしてぎりぎりまで相手を引きつけて。
 キバ君は嗅覚を最大限に生かしつつ相手の出方を見極めて。
 シノ君は蟲を攻撃や防御だけでなく、おとりとして使うのもいいわ。
 ・・・・・・シカマル君にチョウジ君、もう少しヤル気を出してくれるとありがたいけど」

しかも師としても優秀だ。
今では皆かなり好意的になっている。実に単純でわかりやすい。(酷い)

(どうなるかと思ったが・・・・・・無事に終わりそうだな)

ほっと安堵し、息をつく。
ナルトがカオルの『真の目的』に気づくことはなかった―――・・・・・・


+  +  +  +


(さて・・・いったい誰がお似合いかしら?)

カオルが下忍の任務に顔を出した、『真の目的』・・・それは。

(まず、はたけカカシは論外ね。ナルト君の相手としては)

ずばり「ナルトは誰の恋人となれば面白く・・・否、幸せか!?」・・・であった。

(ナルト君の正体を知っても動じない子で、ルックスも良くないとね)

・・・・・・・・・・・・・・・。

(とするとシノ君か・・・シカマル君も良さそうね。頭良いみたいだし)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

(ノーマルCPならいのちゃんか・・・ヒナタちゃんも可愛いけど)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

(でもま、やっぱり本命って言うには決め手が足りないけど)


―――ゴメンナサイ、もうコメント止めます。


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ぬおおおおおっ!!!石を投げないで!!!
個人的に気に入ってるんだこの章はっ!!(爆死)
やっと書きたい話が書けましたv
しかし「特別講師」って表現おかしいような;;
あとカオル姉さんは私の言いたいこと言ってます。
7班とのCPは論外のもよう・・・( ̄▽ ̄;)

やっとテーマである「ポジション」という言葉が出せたv
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